きのみ農園は、熊本県氷川町の山あいにあります。
この地域では、120年以上にわたって梨が栽培されており、「吉野梨(よしのなし)」というブランド名で多くの方に親しまれています。
私自身、一時は会社員として働いていましたが、小学校の卒業文集に書いた「将来は美味しい梨を作りたい」という夢をどうしても諦めきれませんでした。
その思いから、半ば勢いで両親のもとに戻り、農業の道へ進むことを決意しました。
「きのみ農園」という名前は、「木野(きの)」が育てる果実=“きのみ”という意味を込めて名付けたものです。
美味しい梨を育てるためには、まず「土」がとても大切です。
当園では、完熟した堆肥(たいひ)を使って、土の中の微生物の働きを活発にし、梨の木が元気に育つ環境を整えています。
さらに、有機肥料を使う事で、栄養がたっぷりで“生きた土”ができあがります。
また、当園の畑は草がたくさん生えています。これは手入れをしていないわけではなく、草が土を守り、水分を保ってくれるためです。こうすることで、気候変動にも負けない、強い土になります。